DEMOREEL

カメラマンがお話しする映像・写真・カメラのこと。訪れた場所のこと。生活のこと。

初めてのミャンマー 〜海外で動画制作をする上で注意すべきポイント〜


vlog-001 #myanmar | GoPro HERO8 Shooting

この記事を読んで学びになる?こと

  • ミャンマーなどアジア圏での動画制作の予習
  • 撮影時のトラブル想定・対処やマナー
  • 冒頭の動画でわかるGoPro HERO8の利便性

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はじめに

今、多くの企業がミャンマーを海外進出場所として選んでいます。

日本企業もまたその一員です。

その為、今後多くの日本人がミャンマーへと動画制作や動画撮影に訪れる機会が増えてくるのではないかと思います。

ミャンマーでの動画撮影を通して私が経験した事をまとめ・共有することで、少しでも快適な撮影のお手伝いが出来ればと思い、この記事を書きました。

あと、無駄に話したいので無駄に話します。

出国・入国時

空港の荷物検査

日本からミャンマーへの直行便はANA 成田国際空港発・ヤンゴン国際空港着のみです。

この便で発着出来れば、預け荷物で止められることは重力オーバーを除いてはほとんどないでしょう。

しかし、乗り継ぎ時に出国・再入国が発生する場合は、その国のルールや特性により預け荷物の中身が引っかかる可能性があります。

私は引っかかりました。

では、どこで引っかかり、どんな事を聞かれたのかを、以下のルートを元に見ていきましょう!

T-way航空 福岡国際空港発・仁川(インチョン)国際空港着

到着後:航空会社乗り換え・乗り継ぎ(出国あり)

AirAsia 仁川国際空港発→ドンムアン国際空港着

到着後の乗り継ぎ(出国なし)

AirAsia ドンムアン国際空港発→マンダレー国際空港

トラブルが起きたのは赤字で記載している到着後:航空会社乗り換え・乗り継ぎ(出国あり)です。

預け荷物に見知らぬ黄色のブロック体が南京錠のように取り付けられていました。

粋なアクセサリーを取り付けてくれたのかと思いそのまま出発ゲートを潜ろうとした時、大きなビープ音が鳴り響き警備員に呼び止められました。

どうやらアクセサリーではなかったようです。

 

別の出口に通され、キャリーバッグの中身を見せろと言われ、言われるがままキッチリとパッキングされたキャリーバッグの中身を見せてあげました。

綺麗でしょう?と言いたかったのです。

しかし、せっかく綺麗にパッキングされていたにも関わらず、おもむろに中身を広げ始める警備員。

私のパッキング技術よりも、4〜5台のカメラと3〜5本のレンズの方が気になるそうです。

「これで何をやるつもりだ?韓国を撮るのか?」と言われたので「ミャンマーに行って写真を撮ります」と伝えました。

するともう一人警備員が現れ、中身をチェックしていた警備員に「どんな感じ?」といった具合で話かけました。

「この人ミャンマーに写真撮りに行くって言ってます」

「じゃぁいいや!もう行ってもらおう!」

みたいな感じで会話していました。

そりゃ5台もカメラ持っていたら怪しいよね…

ドローン規制

次に起こったトラブルは【AirAsia ドンムアン国際空港発→マンダレー国際空港】の出国時に起こりました。

マンダレー国際空港では手荷物を必ずX線に通して最終出国を行います。

私の荷物はすんなり検査を通りましたが、一緒に行っていた同僚の荷物は引っかかりました。ドローンが入っていたからです。

どうやら韓国は普通のカメラの方が気になって、ミャンマーはドローンの方が気になるみたいです。

警備員達は口々に「ドローン…ドローン…」と呟きながら、無線で「ドローンがあるから見に来なよ」と仲間を誘っていました。

最初は警備員2人だけの検査場でしたが、気付けば6人くらいに膨れ上がっていました。

「もういいかな?」と尋ねると「NO!没収だ!」と言われ持って行かれました。

ミャンマーでは政府の許可が降りていないと持ち込みもフライトを禁止されているからです。

そういえば出発前に同僚とこんな会話をしたことを覚えています。

ミャンマーでのフライトの許可下りた?」

「下りてない」

…詰んだ。

これは没収待った無し。

¥150,000の塊が異国の地の没収箱に眠る事になりそうでしたが、たまたま遠くから見ていた私たちのクライアントが助けてくれたおかげで、出国時に返してもらえるようになりました。

みなさん。ミャンマーでドローンを飛ばしたい時は現地でドローンスタッフを探した方が良いですよ。

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現地の敏腕ドローン・オペレーター

撮影時

挨拶

ミャンマーの人たちはとても礼儀正しい方が多く、笑顔で挨拶する事を忘れません。

もちろん空港スタッフから市民の方、そしてキャッチのお兄さんまで。

街中の女性や男性から微笑みと共に挨拶をされるので勘違いをしてしまう人も多いと思いますが、それはただの勘違いなのでお間違いなく。

そしてあなたも同じように笑顔で「ミンガラーバー」と挨拶をしましょう。

ここがクリア出来れば、大抵の場合カメラを向けても笑顔で映ってもらえます。確証はありません。

周波数

ミャンマーの周波数は50Hzです。蛍光灯は100回点滅を繰り返していることになるのでシャッタースピードは1/50か1/100で撮影を行いましょう。

シャッタースピードと周波数の関係はいつか詳しく解説するとします。

電源コンセント

電圧:220〜240V

形状:プラグA・B・C混在

よく海外に行く方でも多い間違いの一つとして挙げられるのが「パソコンやスマホの充電器が使えたから大丈夫」という間違い。

自分が生きていく範疇であれば問題ないのでしょうが、誰かと行く場合は別です。

日本の電圧は100Vですがミャンマーはそれ以上の電圧なので、間違って差し込み電源を入れると火花を発生させる事が出来ます。

見たい方はどうぞ。

火花を見たくない方や、海外でもNETFLIXInstagramスマホやPCのバッテリーを気にせず見たい方は、多くの家電製品は100〜240Vに対応しているから、たまたま大丈夫だったという事をお忘れなきよう。

日本製のタコ足コードなどは火を噴く可能性が高いので、変圧器を持って行くことをオススメします。

停電

ミャンマーはいたる所で停電が起こります。

私はミャンマーに7日間滞在していましたが、内2日は停電に見舞われました。

停電はどうしようもないので、撮影中停電に見舞われた際はブレイクタイムだと思って気長に待って下さい。

騒音

ラクションや寺院から流れてくる音楽は止むことを知りません。

撮影場所の近くに線路なんてあった日はもっと大変です。

インタビュー取材や映画のセリフ録りには一苦労すること間違いなしです。保証します。

解決方法を色々考えましたが、どれも頭を抱えてしまいます。

①ピンマイクやガンマイクの感度を可能な限り下げ、セリフと不自然にならない程度に張ってもらい、現場の騒音はある程度許容して撮影を行う。

②アフレコする。

③騒音が鳴り止むタイミングを毎回待つ。

④ソフトウェアを使用し、頑張って騒音消す・抑える。

私は①でした。

みなさんはいかがでしょうか?

僧侶(お坊さん)

仏教の国では僧侶や目上の方をとても重じます。

郷に入っては郷に従えということで、私たちもしっかり挨拶をしましょう。

現地にも溶け込めます。

トラブル等

機材を忘れた

まぁ、あってはなりませんが人間誰しも忘れます。

ヤンゴンにはCanonFujiFilmSONYなど数多くのメーカーがサービスセンターを構えていますので、現地で調べればある程度対応出来るかと思いますが、トータルカメラショップとしては【Moe Cherry One Stop Camera shop】があります。

ジンバルからライティングまで品揃え豊富らしいので、忘れなくても訪れてみてはいかがでしょうか?

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寺院を撮影する・訪れる

敷地に一歩でも入れば土足厳禁です。

上履き入れを持って行きましょう。

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ずっと見られる

何だかよくわかりませんが、ミャンマーの人は見たければ構わず見るスタイルらしいので、気にしなくて大丈夫だそうです。

オススメの服装

10月の最終週に私はミャンマーに訪れましたが、滞在中の全ての日にちで、日中の最高気温は32〜34℃とかなり高温でした。

さらに湿度もかなり高く不快です。

代謝の良い方であれば一日何枚もインナーを着替え、シャワーを浴びたくなると思います。

私は登山をするので、mont-bellのジオラインシリーズを着て行きました。

汗の乾きが早く、ホテルなどの宿泊場所でシャワーを浴びる際に一緒に手洗いして、寝る前に干しておけば朝には乾くので荷物を減らすことにも一役買い、とても便利です。

webshop.montbell.jp

携行品

虫除けスプレー

必須です。

私が訪れた際はデング熱チクングニア熱が流行っていました。

熱帯地域のミャンマーでは年間通して蚊がいるので、1〜2月に訪れたとしても、ウイルスを持つ蚊があなたを出迎えてくれることでしょう。

常備薬

普段お薬を持って行かない方でも、食あたりの薬・酔い止めの薬・解熱剤と風邪の引き始め用の薬は持って行った方が良いです。

私はメニエール症候群持ちなので、上記に加えめまいの薬を持って行きました。

トイレットペーパー

 都心部の大型ショッピングモールにはトイレットペーパーは完備していますが、基本トイレットペーパーは無いものだと思っておいた方が良いです。

現地のコンビニか、日本から1ロール持って行くことをオススメします。

オススメの機材・運搬方法等

まず、持ち運びはパックパックがオススメです。

私はキャリーケース形のカメラバッグを持って行きましたが、道が舗装されていないため結局手で持ち上げる事になるので、収まるのであればバックパックタイプがオススメです。

また、機材を持って行き過ぎない方が結果として撮れ高が良くなると私は思います。

本体のサイズもレンズのサイズも小さいマイクロフォーサーズであれば、現地での持ち運び安さや飛行機の預け荷物の重量制限を気にすることなく、ミャンマーでの撮影に集中することが出来るでしょう。

もちろん何を撮るのかにもよりますが、ドキュメンタリーや取材が発生するような映像制作にはGH5、GH5sなどがオススメです。

GHシリーズであれば2台持って行っても邪魔にはならないでしょう。

レンズもマウントアダプターを仕様しEFレンズなどを使うのではなく、マイクロフォーサーズ用に設計されたレンズをオススメしたいです。

こちらは故障した時のリスクを考えて…という意味合いの方が強いです。

さいごに

これからミャンマーに行って撮影を行う方のお役に立てれば幸いです。

おまけ

食事について

基本的に香辛料が強く、朝から油たっぷりでニンニクを使用した料理が出ます。

郷に入っては郷に従えという言葉があるように、受け入れた方が幸せです。

男性は楽しめると思います!

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