はじめに
長くGH5を使用していましたが、現在は仕事のスタイルも変わりGH5を手放してしまいました。
今は表題にもあるとおり、SONY FX6やBMPCC6Kpro、4Kをメインに、ミラーレス一眼のFUJIFILM X-T4を使用しています。
GH5を使用した感想は以下の記事に記載しておりますので、もしご興味がある方は、覗いてみてください。
先日、GH5の後継機であるGH6が満を辞して、その姿を表しました。
色々な先行レビューやカタログスペックを眺めていると想像が捗りましたので、今回、今使っている機材とも少しだけ比較しながらブログを書かせていただきました。
気になった点
C4K 59,94pで800Mbps!?
やっぱりPanasonicはビットレートが高いなと再認識させられました。
RAWでの収録は比較対象外だと思うので除外しますが、現在私はSONYのFX6を動画撮影に使用しています。
GH6と同じようにC4k 59,94p ALL-Intraでの収録が可能なのですがシネマカメラ!業務用!みたいな謳われ方をしているのに…
XAVC-I DCI4K 59.94p 600Mbps(VBR / 可変ビットレート)
一方GH6は
MOV DCI4K 59.94p 800Mbps
どちらも4:2:2 10bit ALL-Iですが、GH6は600Mbpsと200Mbps (この場合はLongGOP)が選べる。
なんなら上の解像度で5.7K(17:9) 59.94p 300Mbps(4:2:0,10bit LongGOP)もある。
Apple ProRes 422 HQ内部収録
後々のファームウェアアップデートによって収録可能になるらしいのですが、もう驚きの連続
さっきビットレートが高くてスゴイっ!みたいなこと話していましたが、ProRes 422 HQでC4K 29.97pを収録するビットレートは943Mbpsになるっぽいですね。
59.94pだとおよそ倍になるので1886Mbps=約1.9Gbps(これ合ってる?)になりますね。
その他ファームウェアのアップデート情報はこちら。
バリアブルフレームレートでも10bit
感謝でしかない。
クロマサンプリングは4:2:0だそうです(嘘だったらごめんなさい)。
チルトフリーアングル液晶モニター!?
これはなかなか使いやすい液晶システムになったのでは無いかと思いました。
モニターが三脚のプレートにもHDMI端子などのケーブル類にも干渉しなくなり、ジンバルを用いた撮影時にも、見やすい位置にモニターを向けやすくなりました。
V-Log LじゃなくV-Logになってる!
ありがとうございます!
GHシリーズの位置付けとしてV-Log Lのままなんじゃないかと思っていましたが、V-Log / V-Gamutになっていましたね。
ダイナミックレンジブースト
加えて今回から採用されたダイナミックレンジブーストという機能。
OFFの時はダイナミックレンジは12+ストップですが、ONにすると13+ストップまで拡張するという力技。
OFFの時はベース感度がISO 250とのことですが、ONにするとISO 2000がベース感度になるとのこと。
昔SONYのFS5を使っていたのですが、当時のs-Log 2、s-Log 3のベース感度がISO 2000だったことを思い出しました。
スポット輝度メーターは便利
S1Hからの採用(でしたっけ?)された機能(だった気がする)。
これは本当に便利で、単純に白飛びや黒潰れしていないかが不安な場所の確認としても使えますし、18%グレーにしたい場所の確認にも使えます。
これは各社、各カメラに入れて欲しいと思う機能です。
サブ動画記録ボタン
地味にありがたい。
マイクロホンアダプター/24bit収録
今回もご用意して下さってありがとうございます。
特に内臓マイク、外部マイクどちらでも24bit収録が可能になったことはとてもありがたいですね。
マイクロホンアダプター使用時は96kHz/24bitのハイレゾ収録に対応しているそうです。
音のダイナミックレンジに余裕ができると、それだけ歪みやノイズの少ない綺麗な音が収録できます。
いや、別にFX6でも24bit対応しているんで!96kHzには対応していないけど24bitには対応してますので!!
補足1:bitとkHz
〇〇bit:カメラと同様ダイナミックレンジの広さを表しています。数値が大きいほど小さな音から大きな音まで収録できるぞヤ●マーディーゼルー♪みたいなお話です。
〇〇kHz:「ゆく川の流れは絶えずして」と言いますが、音も絶えず流れています。音は空気が震えて聞こえているものなのです。
その振動(波)を一秒間にどれだけ細かく記録しているのかを表している数字です。
カメラでいうところの、一秒間を何分割した静止画で記録するのかを決めるフレームレートのようなイメージを私は持っています。数字が大きければ大きいほど一秒間に起こったことを細かく記録が出来る。
ハイレゾと呼ばれている96kHzは一秒間の音を96000分割して収録しているということです。
例え、kHzが高く細かく収録できたとしても、96000分割出来るほど高音域や低音域、音圧などを聞き取る力(bit)がなければもったいない。
どちらもしっかりと収録できるフォーマットであることが大切ということですね。
手持ちで1億画素のハイレゾ!?
これも謎で、イメージセンサーをシフトさせて高画素撮影を実現するハイレゾ撮影は各カメラに搭載されていますが、GH6のハイレゾ撮影は手振れによる画像ズレを利用するそうで、三脚を使えない場所でもハイレゾ撮影が出来るようになったらしい。
……技術の鬼ですね、Panasonicさん。
悪いところはあるの?
ダイナミックレンジブーストを使用した際、感度がISO 2000にまで跳ね上がるので、今までNDフィルターを使用していなかった方にもNDフィルターが必要になってきます。
また、これは悪いところではありませんが、特定のフォーマットでの収録時はCFexpress Type Bを使用しなくてはなりません。
現在予約購入者限定キャッシュバックと同時にCFexpress Type Bのプレゼント企画が開催中です。
届いたその日に使えて、キャッシュバック企画もあるので、すぐに使いたい方はこちらで購入するのもありですね。
まとめ・感想
一昔前から6Kや8Kという高画素機やRAW撮影が出来るかなどに注目しがちですが、GH6はユーザーの利用シーンを考え、抑えるところは確実に抑えつつ、痒い所に手が届くような細かな配慮が感じられる素晴らしい機種だなと感じました。
また、デュアルネイティブISOなどが搭載されることを望む声も多かったのではないかと思いますが、今回のダイナミックレンジブーストがその役割を担っているのではないかと思います。
ノイズがOFFとONで変わらないということは無いと思いますが、基本はOFFで使用して、階調優先時や暗い場所での撮影時にONするという分け方で利用する方も全然多いのではないかと思います。
やんやん言いましたが、まだまだ発売前。
意外と使い辛いところや微妙なところ、Blackmagicのように実はバッテリー持ちが悪いとか……いやそれはないな。大容量化したバッテリーも発表されましたからね!!
どんな場面に使いたい?
GH5の時からドキュメンタリー系の撮影に定評があった(私の知る範囲)ので、今回もドキュメンタリーで活躍することは間違いないと思いますが、感度が高くなったこともあり、ライブ系のマルチカム撮影にも向いていそうですね。
特にAtomosやBlackmagicのモニターでProRes収録を常に行なっていた方は、もうモニター側で収録しなくても良くなったのでありがたいですよね。
個人的には二台くらい購入したいですね。うん。
リリース後のみなさんのリアクションが楽しみですね。