はじめに
2019年 5月
桜の季節を終え、春の賑わいが落ち着いた頃。
となりのトトロのトウモロコシを収穫するシーンに触発された娘の姿を見て、収穫という経験をさせてあげたいと想い立った私は、不慣れだった「植物を育てる」という行為に挑戦してみることにしました。
小学生の時に育てていたアサガオも、中学生の時に育てていた二十日大根も全て失敗に終わった私に、果たして育てきれるのだろうかと思いながら…
育てた野菜・植物
数打てば当たる戦法で一気に複数の植物と野菜を育ててみました。
先に結果からお話をさせて頂きますが、約半数は失敗に終わりました。
育たなかった物については種が残っているので、来年リベンジを図ります。
四季なりいちご(苗)
プランターに3つの苗を植え育てていました。
どの苗も花が先、実をつけようとするところまでは成長しましたが、成長過程において自らの実を栄養分として吸収していくかのように枯れていきました。
肥料や日当たり、水やりなど、どの野菜や植物たちよりも丁寧に気を使っていましたが努力虚しく枯れてしまいました。
植えすぎたのではないかと思い、1つだけに絞って育ててみても結局上手く行かず失敗に終わりました。
次は苗からではなく種から育てようと思います。
ミニひまわり(栽培キット・種)
土と種、プランターがセットになった物を購入。
育ちはしましたが、育ったのはいくつかあった種の中でも1つだけでした。
小さな夏がベランダに訪れたようで、短い期間でしたが毎朝安らぎを届けてくれました。
本当にありがとう。
※当初予定をしていた、種の収穫は叶いませんでした。品種によるのかな…
しそ(栽培キット)
妻が水やりをしてくれたのですが、その際に鉢から水が溢れかえってしまい、種が行方不明に。
姿を見ることなく終了しました。
ミニトマト&バジル(栽培キット)
今回の春〜夏栽培で2番目に育ちが良かったのがこの野菜たち。
トマトもバジルも元気に育ってくれました!
バジルは終始枝葉を伸ばしたくましく育ち、トマトは一度に2〜3つ程の実を付け、熟し収穫した後に再び実をつけるというサイクルを2〜3回ほど繰り返し、眠りにつきました。
トマトは破裂する寸前まで育てると、ものすごく甘い。収穫したてのバジルからは鼻腔を優しく包み込むような香りが立っていました。
来年もミニトマトは植えてみようかな……トマト苦手だけど。
ガーデンレタス(栽培キット)
1番育ちが良かった(良すぎた)のはガーデンレタスでした。
少し水やりを忘れてしまい、しおれて元気がなくなっていても、すぐに水を上げればバッキバキに復活し、延々と伸び続けていました。
食べても食べても時間が経てばいつのまにか育っている。
「絶対に減らないのでは…」「食べきれないのでは…」 と思っていましたが、なんとか全て食べきることが出来ました。
この野菜注意点は、伸びすぎると苦味が増すということ。
ある程度育ち始めたら長いものから収穫し、美味しくいただきましょう!
おじぎ草
花をつける前に、しそと同じ運命を辿ってしまいましたが、とりあえずおじぎをする葉をつけるところまでは育てることが出来ました。
娘に葉を触らせてみると、植物の不思議な反応に驚いていました。
こちらも、まだ種が残っているので、そろそろ2回目の挑戦を行いたいと考えています。
ニラ
私の春〜夏栽培の中では後発組であり、本収穫は来年の春〜夏なので何とも言えませんが、ニラは他の植物や野菜とは違い、引っこ抜いたり枯らせたりしない限りは数年間に渡り収穫が可能なコスパ最強野菜です。
ニラで気をつけなければならない点は1つ。
芽が出るまでは土を乾かしてはいけない。
種が固いので発芽までは潤いが必要だということだ。
先日伸び切ったので第一陣を収穫し、食べてみたがしっかりニラだった。
私はニラとかき玉の味噌汁が好きです。
栽培を通して
種を植え、育て、実をつけたものもあれば、芽も出ないまま土に消えたものもありました。
環境に合わなかったとか、天候が優れなかったとか、不注意があったとか……
色々理由はありましたが、育て、成長し、収穫し、食べるまでを経験したからこそ感じられたことはたくさんありました。
感謝の気持ちが強くなった
スーパーで売っている野菜や、八百屋で売っている野菜。
どこで買うにしても「安さ」を求めている人は多いでしょう。
もちろん私もそうでした。
安く美味しくボリュームある野菜を食べることができるのであれば、きっとみんな幸せでしょう。
作り手である農家の方々もきっと同じことを思っているに違いありません。
しかし、野菜や植物は、育たない時は育ちません。
天災や害虫害獣による被害。地球環境の変化。
昨年育った野菜が今年育つとも限りません。
少し話の規模が大きくなり過ぎそうなので一旦たたみますが、不作になるとニュースは価格高騰と、価格高騰により財布のヒモを締める顧客の声ばかりを報道し、農家の現状を大々的に報道しません。
泥がつき、虫がついていれば文句を言われ(これはスーパーや八百屋に届くこえですが…)安定した収入が確保されているわけでもなく、ひたすらに誰かの栄養となる野菜を今日も作り続けている農家の方々に、強い感謝の気持ちが芽生えました。
健康に気を使うようになった
今までは「野菜であれば何でも大丈夫」「野菜であれば健康」
そんな気持ちで野菜を買い、食べていました。
今回私は「育てる」ことに注力したかったので、一応液肥と害虫避けのスプレーを購入しましたが、一度使用して以降全く使用していません。
食は自分の身体を作ります。
食べ物にどんなものが使われているのか。そして何を取り入れるのかは、健康に生きていくためにとても重要なことです。
無農薬が必ずしも良いとは思いませんが、よく分からないものを食べようとは思わなくなりましたし、食品表示をチェックするようになりました。
心にゆとりができた
草花に触れ、土や水に触れることで、忙しい日々の中にやすらぎの時間が生まれました。
自家栽培のメリット・デメリット
メリット
命に触れる
メリットという表現はおこがましいですが、他の生命に触れることで、命の重さ・尊さをより感じることができます。
そこに触れる経験は他人を思いやり人生をより豊かにすることに繋がると私は思います。
植物でなくとも、魚や動物であっても変わりません。
健康的な生活に
朝起きて水やりを行う習慣がつくだけで、一日の生活リズムが整ってきます。
生活リズムが整うことで、体内のリズムも整い、より健康的な生活に繋がります。
デメリット
手間はかかるし時間もかかります。土や泥でベランダも手も汚れることは避けられません。
育てるよりも買う方が何倍も楽出来ます。
引っ越しなど
土はプランターにもよりけりですが2〜5Lは使うことになると思います。植物が育っている状態で引っ越すと、持ち運びに苦労します。
次は秋〜冬
これから秋、そして冬がやってきます。
秋冬に向けて新しい野菜を育て、一年を通した野菜づくりを一度経験してみようと思います。
今考えている野菜は、ほうれん草と白菜です。
まとめ
長く書き連ねて来ましたが、結局私が言いたいことは実はあまりありません。
経験したい人だけ経験すればいいことだと思います。
ただ、何でも簡単に手に入る時代で1から始めるという経験は、とても貴重な経験になるのではないでしょうか?